私は仕事柄、お客様を席にご案内したり、お客様がメニューを選ぶときに逆に質問したりして、
『誘導』する場面を日常的に経験します。
その時、自分の意識ではほぼ言葉だけで誘導しているつもりでした。
席が満席で、お客様にお待ちいただく必要があるとき、
私はいつもこう言っていました。
「ただいま喫煙席(禁煙席)は満席になっておりますので、こちらにお名前をお書きになって、あちらにお掛けになってお待ちくださいませ。」と。
つまり
①満席だということを伝える
②シートに名前を書かせる
③待合席に座らせる
までを誘導します。
毎回マニュアルどおりのこのセリフをロボットみたいにしゃべります。
なのですが、ある日偶然省略してしゃべってしまったときに、別に、ジェスチャーを交えれば
全部を言葉で伝える必要がないことに気づきました。
と言っても劇的に省略はできないですけど。
こんな感じです。
「ただいま満席となっておりますので、お名前(紙を指す)お書きになって(待合席を指す)お待ちくださいませ。」
こうするとお客さんは私は指したほうを見るので意味をすぐ理解します。
「ああ、そこに座ればいいのね。」
とすぐに座ってくれます。
私も説明する量がちょっとでも減って楽です。
けどジェスチャーは意識的に行わないとダメみたいです。
というのは、お客さんは店員の説明や手振り身振り全部を注意深く見て、説明の意味を理解しようとしているからです。
つまり、店員の説明は敬語なため、まわりくどくて、難しいと感じるため、私の目の動きや表情、手振りなども手掛かりにして意味を理解するようです。
また別の場面で料理提供が遅れていて、30分かかることをお客様に説明するとき、私はお客様に謝らなくてはならないわけですが、
そういうとき、私は無意識で手をもじもじさせてしまっていたようです。
まったく意識してなかったのですが、お客さんが私の手に視線をやるので、それで自分の癖に気付きました。
【意味のないことはやる必要がない】
お客さんにとって店員の行動はヒントなんだと思ったことを経験したことは、自分にとっても価値ある経験でした。
これって仮想空間でも同じことが言えると思います。
今回の経験に当てはめると、店員はOSで、お客さんはユーザです。
言葉はメッセージで、ジェスチャーはアイコンや動きです。
うまく言えないけれど、仮想空間というけど、実際の経験になるわけですよね…。
仮想のもの実際に考えているのは人だから、そう考えると『人 対 人』なんですね。
まあ当たり前のことなんですけど。
今回の経験から、誘導の仕方(方法)はひとつじゃないんだっていうことを理解しました。
【直感で伝わればいい】
難しい敬語は逆に混乱させる
誘導する時間は短いほうがいい
質問は少ないほうがいい
【とっかかりが重要】
自分の説明が長くなるか否かは、しゃべり始める前にすでに決まっていると思いました。
言葉を少なくするためには、筋道をたてる必要があり、頭の中で整理してからでないと難しいと思います。
思ったことだけを伝えようと思ったら、話は長くなります。
なので、誘導を簡潔にしたいときは考える必要がありますが、毎回考えてしまってはお客さんをお待たせしてしまいます。
つまり、自然に簡潔に伝えられるように訓練する必要があり、それをすることで自然に簡潔に伝えることができるようになると考えています。
【お客さんもジェスチャーを送っている】
お客さんも無意識に私にジェスチャーを送っています。
例えば、注文する際、お客さんがシーザーサラダ、チキンステーキ、シフォンケーキを注文したとします。
お客さんはこのまま「シーザーサラダ、チキンステーキ、シフォンケーキ以上。」と言ってきたとします。
私はこの時点でシーザーサラダのドレッシングはどれにするか、チキンステーキは単品なのか(ライスはいらないのか?もしかしたらパンかも?)、シフォンケーキは食後に食べるのか、を確認しなければなりません。
しかも、シーザーサラダとドレッシングはメニューの同じページに載っているので、シーザーサラダと言い終わった時点でドレッシングをどれにするか聞いてあげないと、お客さんはチキンステーキのページに行ってから、またドレッシングのページに戻らなくてはならなくなります。
なのでページを移動しようとするジェスチャーを見せたらこちらが質問してもいいタイミングです。
経験でこうした行動がわかるようになると、「シーザーサラダ」と言われた直後が聞くタイミングだとわかりますが。
だいたいお客さんがとる行動って共通している気がします。
シーザーサラダを注文する際、ドレッシングを自分から言ってくるお客さんはほとんどいません。
誰も見てないんですよ、ドレッシングの味なんて。メニューのどこに載ってるのかすらわかってません。
サラダのページの右下にけっこうでかめに載っているのに。
なので、お客さんにメニューちゃんと見ろよと言う前に、私が聞くのが当たり前だし、
このスタイルが常識だということですね。
お客さんは大きな目的以外目もふれないってことです。
「きょうはチキンステーキ食べよう。」みたいな。
ライスは勝手についてくるもんだと思ってんですよ。
そんなもんです。
チキンステーキ頼んで、そのままなにも質問しないで注文送信して、
本当にチキンステーキしか来なかったらクレームですね。
「ライスは????」みたいな。
【メニューに書いてあるってだけでは言い訳でしかない】
改めで感じます。
敬語で説明することのもどかしさ。
事務的、機械的であってはクレームになります。
感情を込めて敬語で説明する難しさ。
話がそれた気がしますが、まとめです。
誘導は言葉とジェスチャーで簡潔に行う!
お客さんの行動を見逃さない!
以上です。
今回も最後まで読んで下さったかた、本当にありがとうございました。
それでは今日はこのへんで。
誘導することについて
ラベル: コミュニケーション投稿者 古谷 恭子 時刻: 13:18
登録:
コメントの投稿 (Atom)
Diseño e iconos por N.Design Studio | A Blogger por Blog and Web
0 コメント:
コメントを投稿